ただ君が好きで


“雪菜…未玖、とにかく話を聞いてもらう!”


「うん、頑張ってね!!」



こんなことしか言えない友達でごめんね。








電話を切ると、優太が心配そうな顔をしてあたしを見ていた。




「…椎名、大丈夫か?」


優太のあたしを見つめる目は、思わずどきっとする。



「…ねぇ優太」



「ん?」


「友達を励ますって難しいね…。何て言って良いのか分かんないんだもん…」


優太は、んー…と言って下を向いた。

< 66 / 86 >

この作品をシェア

pagetop