ただ君が好きで
「あのね…」
「ん?」
未玖はいじっていた携帯をポケットになおした。
「未玖、今日の放課後、和樹捕まえて話し聞いてもらう!」
それを聞いて、あたしも黒板を綺麗にしてた手が止まる。
「…未玖、大丈夫?」
「大丈夫!和樹に誤解されたまま別れたりするの、絶対にいやだから」
そう言った未玖は真っ直ぐな目をしてて…。
未玖、強くなったね。
人ってこんなに成長早いのか
なんて、孫を見るおばあさんのように感心していた時、
〜♪
いきなり携帯がなった。
あたしも未玖も気が抜ける。
こんな空気の時にっ…!
せめてマナーモードにしとけばよかった。
なんて思いつつ、メールを確認する。