ただ君が好きで
もう、真っ暗になった外。
ビルや店の電気に照らされた道。
あたしと優太は横に並んで歩く。
「ねえ、なんで今日は遠回りなの?」
さっきから気になってた。
いつもと反対側の道を通ろうと言った優太。
「んー、道が危ないから」
「…いつも通ってるのに?」
「うん」
「ねぇ優太はさ…」
「ん?」
「…やっぱ、何でもないっ」
話したのはこれだけ。
聞きたいことがあった。
でも、優太の目を見ると
次の言葉が出なくなった。
「じゃあ…ばいばい」
「ばいばい」
あたしは家に入る。
「おかえり~」
リビングから聞こえるお母さんの声。
「ただいまっ」
あたしは素早く自分の部屋に行って、ベットにダイブした。
はぁ…
今日は疲れたな…。
部屋の灯りもつけないで、天上を見つめる。
あたし…
最近変だよね…