奪愛-DATSUAI-
「・・・和?」


あたしはびくっと体を跳ねさせた。


「そこまで驚くことねーだろ」

ひそひそと翔が頬杖つきながら言ってきた。


「・・・うん」



「先公の話聞かなくていいのかよ」


「聞いてもどうせわかんないし。


そ、そっちこそどうなのよ!」


翔は片手で携帯を堂々とつついていた。


「俺はいいんだよ」


「何で?」


「そりゃおまえ・・・特別だからだ」

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