奪愛-DATSUAI-
「ふーん、同じ」

「え?」


「俺も中学2年までバレー部だった」

「そうなの?3年から変わったの?」



「いや、退学した」


秀二の輪郭を描いていたあたしの手が止まった。



「なんで・・・・・・」


「・・・てめーには関係ねぇ」



あたしは探るように翔の顔を覗き込んだ。


「もういい。俺は寝る」


千恵は自分で言っておきながら自分で話を切られたことに少しむっとした。
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