奪愛-DATSUAI-
「危ない千恵!」


亜紀が千恵をぐいっと引っ張って立たせた。


翔はそのまま倒れて床に両肘をついた。



「・・・ってーな!」


「チャイムが鳴ったんだ、いい加減起きろよ翔」



慧が横に倒れた翔のイスに片足を乗せて言った。


「何も蹴ることねーじゃねーか!」


「おまえが起きないからだろ」



慧はプッと笑って廊下を出て行った。


「・・・・・・・・・・何だあいつ?」



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