奪愛-DATSUAI-
そういうと慧は自分の身や鞄のあちこちを探り出した。



「俺もハンカチしかなかった。


タオル持って来ればよかったね」


「え・・・」



「使いなよ」


青色のハンカチを差し出してきた。


「え・・・ありが・・・と」



「秀二も女に好かれたいならこれくらいの男になれよってんだ!」


亜紀が秀二を睨みつけて言う。



「何で俺だけ~」


「あんたが一番むかつく!」



「亜紀ちゃん・・・すごいね」

あたしは亜紀ちゃんにいつも驚かされる。
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