あの日から~私たちの恋~
「やったぁ僕の勝ち!!」
先にジャングルジムに着いた瞬ちゃんが嬉しそうに笑う。
「え~。」
負けたりりは悔しいのか膨れっ面で瞬ちゃんを見た。
「じゃあジャングルジムの上に先に登った方が勝ちね!」
次なる勝負を思いついた瞬ちゃんが笑う。
「うん!」
りりも楽しそうにうなずく。
「「位置についてよーいドン!」」
またかけ声で動き出す2人。
次も瞬ちゃんが先に登っていく。
それを必死に追いかけるりり。
瞬ちゃんはりりが追いつくのを少し待っていた。
もう少しで追いつくというところでまた登り出す。
そして頂上の少し下でまたりりを待つ。
同じ場所までくるとりりは先に登っていく。
そのあとを瞬ちゃんがゆっくり登る。
「やったぁ!!勝った!」
りりは嬉しそうに笑っている。
「僕のお陰でしょ♪」
ちょっと悔しいのかそんなことを言う。
「違うもん!」
自分でも手加減されたのがわかるから悔しくて言い返す。
「ちがくないよ!」
「瞬ちゃんが弱いの!!」
負けずと言い返したりりに怒ったのか、瞬ちゃんが
「りりのバカ!」って少し押した。
次の瞬間…………………
「キャー!」
りりはジャングルジムのてっぺんから下まで落ちてしまった。
上ではオロオロする瞬ちゃん。
下では動かないりり。
すぐに大人が駆け寄ってきた。