彼氏のこと。





それまでと変わって
ほとんど会えなくなった



一緒に帰るのは週に1回だけ
と賢くんに決められた



あたしは渋々承諾した



会えなくなった時間を
あたしは賢くんを想って過ごした



会えないのは寂しかったけど
賢くんとの将来と
今までの思い出を並べれば
週に1度でも平気だった



夏休みが明けると
賢くんたち3年生は
毎月全国模試を受けていて
志望校も具体的に決まってきていた



賢くんも志望校を決めて
毎日頑張っていた



その頃には週1でも会えなくなって
顔を合わせるのは学校で
すれ違うときだけだった



あたしは不満だった



わがままなのはわかってるけど
もう少しあたしのことも
考えてほしかった



毎月記念日に送っていたメールも
どちらからでもなく消滅して



あたしたちの関係も
消滅寸前だった





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