孤独との対話が、わたしの楽しみです。【短篇集】
ぽーん、ぽーん。


商店街を出て歩道を歩くことになったものの、人通りはない。

際限なく続きそうな無人の地を、私はしっかりと踏みしめる。


緩やかな風に乗って、甘い香りが漂ってきた。

穏やかに揺れる、金木犀だ。

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