孤独との対話が、わたしの楽しみです。【短篇集】
ドーナツのように円く座って話をする様子を、ぼくは離れた場所からぼんやりと眺めていた。

「あの場所、凄く景色がいいんだよ」

「いいな」

「本当にね。ねえ、今度連れて行ってよ」

話の中心にいるのは、『明るさ』や『温かさ』、『優しさ』だ。

ぼくが入る隙間など、ない。

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