孤独との対話が、わたしの楽しみです。【短篇集】
「うん。ラドンさん」

生徒たちの、絶叫にも近い声は、担任教師の登場によって掻き消された。

「座れ。今日は落ち着きがないぞ」

落ち着く所ではない。

怪奇現象かもしれないのに、と皆は思ったが、鬼教師と陰で囁かれる担任を前に、なす術はなかった。

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