孤独との対話が、わたしの楽しみです。【短篇集】
掠れた声で、学校には行きたくない。

というより、行けない。


風邪だとお母さんに偽ったわたしは、風邪薬を飲む振りをして病院にも行かず、自室に篭った。

『魔女』はあれから全然現れない。

本当に声の半分は戻ってくるのだろうか。

戻ってこなければ、やはり嫌だ。

不安に駆られつつ、わたしが何もできぬまま時間は過ぎていった。


遂に、三日が経過した。

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