孤独との対話が、わたしの楽しみです。【短篇集】
男はそっと、少女の頬に触れようとた。

雪のように白い肌の頬部分だけが、茶色っぽく汚れていたのだ。

扱うだけで壊れてしまいそうなガラス細工に触れるかの如く、丁寧に。


――冷たかった。

悲しいほどに、熱を帯びていない。

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