LOVE POP!
電車が若葉駅に着いて私と勇真君は降りる。


「送ってくよ」


勇真君がそう言った。


「うん……。ありがとう」


勇真君は送るって言ってくれたけど、私は乗り気じゃなかった。


しばらく歩いたらビルやホテル、大きなデパートなどがある通りに出た。


辺りはガヤガヤと騒いでいて、デレデレしたおじさんや客引きをしているホステスなどがいた。


「…………ねぇ、勇真君」


私はいきなり勇真君に話しかけた。


「ん?何??」


勇真君はこちらを見て言った。


「………あのね……。まだ………帰りたくない…」


私の精一杯の言葉だった。










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