初めての恋
ベッドにもたれかかりながら、沈黙の時が流れた。


透が何気なくつないだ手。透にもたれかかるように、麗は時間のたつのも忘れていた。


「このまま、時間てとまらないかな。麗とずっと一緒にいたいのに、学校同じにできなくてごめんな」


「透…」


「俺、将来電機関係の仕事につきたいんだ。そのためには、その高校に入って大学に進む事が、いい選択なんだ。だからごめん。麗と一緒にいつもいれなくなるけど、学校終わったら会えるし…」


涙が溢れてきた。嬉しいのか、悲しいのかわからなかった。きっと寂しい…


「麗、泣いてるのか?」


「……」


「ごめん。本当にごめん」


透はびっくりして、麗の頬に触れた。


麗は、触れられた透の手に自分の手を重ねた。


涙がどんどん溢れて、透の顔がぼやけて見えた。


「ね~麗、俺の事こわい?」


「こわいって…?」


「……」


一瞬意味がわからなかった。泣いてる麗の肩を左腕で引き寄せ、麗は透の胸に、包まれた。


透の鼓動の音が、すごく早くて…


「透なら……こわくない…」


透は、左腕で麗をぐっと抱きしめた。痛いくらいに…
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