初めての恋
「麗、歩けるか?」


「うん。大丈夫よ」


透と麗は、未熟な二人だけど、愛し合うという事を知った。優しく優しく、ただ触れた合うだけで、喜びなんてまだわからなかったけど…


冬休みが始まった。麗は、朝布団の中で、昨日買ったストラップを眺めながら、横になっていた。


窓ガラスが、コツンと鳴った。


麗は窓の外を見て、透がニコニコしながら手をふってるのを見つけた。


「麗、大丈夫かぁ~」

「透!声大きい~」


「ごめん~!午後から出掛けられるか?」


「どこに?」


「図書館で勉強…」


と言いながら、下を指でさしていた。透は麗の母親に気づかれたらと、気をつかったらしい。


「1時に、透の家の前に行くから。」


透は頭の上で、丸印を作ってみせた。


あどけない表情の透。でも、昨日確かに麗は透と初めて一つになった。


初体験は、こわくて痛かったけど、透は優しく麗を抱いてくれた。

そしてこの恋が、永遠に続くって信じていた。
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