私は博士に恋してる。
それは、次の恋に進みたいと思ってもどうしても彼のことを思い出してしまい恋に対して立ち止まってしまう自分がいるからだ。恋に対してまだ恐怖心がある。
彼の様に“どうしても愛さなければならないのか”という義務感に囚われてしまったり、新しい恋をしたくても一歩前に進み堅い自分がそこにいた。このままでもいい、自分は誰にも受け入れられずに一生過ごすのも悪くはない。自分の好きなことをやっていれば寂しさは紛れ、むしろその方が格好良く見えるかもしれないと自分で意地を張っていた。そう私はすごく意地っ張りだったのだ。それは出身地である青森の津軽のじょっぱり(意味:頑固・一生懸命)精神から来ているモノかもしれない。

けれど一方で前を進んで新しい恋に進んで行きたいと思う自分がいる。

本心は誰かを愛おしいと思いたくて仕方ないのだ。それは自分自身が愛に飢えていたからだ。本当は誰かに構って欲しくてわざと変な行動を取ったり目立つ様な格好をした。誰かに見られていると思うと不思議と心は軽くなった。けれど家に帰ってくれば一人ぼっち。
灯りの灯っていない家に帰るのは寂しかった。誰も居なくて特に夜は”サミシイ”が積り積もった。
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