私は博士に恋してる。
自分自身を管理できなくなり弱さに溺れて逝く自分がそこにはいたのだ…
自分をコントロールできない事はもどかしいモノであった。

弱い、自分はなんて弱いのだろう?すごく弱いよ…
そしてとても“寂しい”
なぜ“寂しい”と感じたかというと信じていた人間に裏切られたからだ。

私が大学に進んだ理由の一つとしてボート競技というスポーツで全国を目指し福島県にいる監督を頼ってその大学を選び来たのだ。

しかし、実際フタを開けると誹謗中傷。そして“バカ”だの“役立たず”など言われる始末。何よりも段々私に構ってくれなくなったのだ。終いには全国で上位入賞しても認めてくれず、さらには練習に必要な艇すら貸してくれなくなったのだ。

私はなんのために福島まで来てボート競技に没頭したのだろう…?
大学受験もし、自分のバイト代金もかけてせっかく監督を頼って遥々青森から福島まで行きボートをしに来たのに…不安がつのった。
誰かに構って欲しくて認めて欲しくて自分を見て欲しくて自分の見栄だけでボート競技をやっていた。本当に私は心に“サミシイ”が募り、その反動をスポーツに充てていたのだ。

本心は監督に構って欲しかった。真っ向から自分を見て自分の弱さに対して言葉を掛けて貰いたかったのだ。監督やその周囲の人々が心配してくれて、優しい言葉を掛けて欲しかったのだ。
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