私の王子様は新入社員!?2nd~元カレエリートの恋愛事情~
俺は大広間を出て…廊下に出る。
振袖姿の麻古とダニエル氏の後姿。
馴れ馴れしく…ダニエル氏の手が麻古の肩を抱いているーー
『待って下さい!!』
俺はイタリア語で二人を引き止める。
そして俺は麻古の手を掴んだ。
フィアンセであるアイドルのプレゼントしたダイヤのリングをダニエル氏に見せ付ける。
『小田切は俺のフィアンセです!…いくら聡明でキレイだからと言って…誘惑
しないで下さい!!』
『……ミスター樋口。それは本当ですか??…コレは失礼しました…』
ダニエル氏は麻古の肩から手を離す。
『…今後…このようなコトは慎んで下さい…。小田切も…あなたのスキンシッ
プには悩んでおります』
『おおっ~!?それはそれは…私は何てコトを…ミスター樋口。本当に申し訳ない。
どうか…お気になさらず…お二人の仲を知らず…大変…申し訳ないコトをして
しまった』