私の王子様は新入社員!?2nd~元カレエリートの恋愛事情~
 嘘だから…オーバーリアクションで謝罪されると俺も困る。


 引くに引けない…状況に…


 俺は…ともかく麻古の手を掴んで…大広間に戻る。


 「…透真…あんな嘘ついてどう言うつもり??」


 「お前にも通じたか…俺のイタリア語……」

  
  俺はウェイターが持っていたワインの入ったグラスを取って、空かし腹に押し込む。
  そしてグラスを返して、俺は外のテラスに出た。


  「ちょっと聞いてるの??」

  麻古が追い駆けて…テラスに出て来て、俺の前に仁王立ち。


  「お前…もう少しで…ダニエル氏のベットルームに連れ込まれるトコだった
んだぞ。少しは俺に感謝しろ」


  「私は別に…ダニエル氏の絵画のコレクションを見せてもらうつもりで…」


  「……そんなの女を誘って二人になる口実だ」


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