ずっと心に君を
朝起きると
“授業はないから研究室にいる”
とメールが入っていた。
授業が全て終わり、
ハルに事情を話して私は研究室に向かった。
教授や大学院生ばかりの所は
私にとって別世界だった。
研究棟の廊下を歩いていると
遠くからケイが歩いてきた。
白い白衣を着ているケイは
より一層大人に見えて
私の緊張は最大だった。
「こんな所に呼んでごめん。」
そう言いながらメガネを外したケイ。
「中庭でも行こうか。」
小さく頷くとケイは歩き出した。