ずっと心に君を



「どうぞ…」


ケイはまたクスッと笑って
中に入った。
私の部屋はこの間
話した時に教えていた。










「アキ本当に変わってない。」

お茶を出すとケイはそう言ってまた笑った。




「急に来るから…ケイが悪いんだよ。」





小さな抵抗をしてみるが
ケイには笑って流されてしまう。





「今日は就活に行こうと思って。
まだ時間があるから
ちょっと寄ったんだ。」




「もう就職か…早いね。」


私がそう言うとケイは
「寂しい?」と言った。




「別に。だってまだ
学校来るでしょう?」




「もうほとんど行かないよ。
学祭が終われば
卒論提出まで行かない。」




「そうなんだ…。」





そこで会話が止まってしまった。



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