【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「楓...、お前騙したな...?」
低い声で睨むような目で見る玲王。
「騙してないよ? 本当に、CDは出す予定って社長が言ってたもん。
あ、この勉強会は社長の命令だからね♪」
言い返そうとした玲王も、社長の命令と聞くと静かになった。
「楓、この勉強会って中間テストの為だろ? 俺等、必要無くね?」
帰りたいんだけど、というような意味が込められているように聞こえた。
そんな郁斗に。
「この勉強会で、SHOOTの知力を増させるんだから!
知的キャラの時代なんだから!」
知的キャラの時代かは、分からないけど、帰らせない為に適当に言った。
郁斗は目を潤ませて、子犬のように私を見つめる。
絶対に、惑わされちゃダメ!!
惑わされないように、私は郁斗から顔を逸らす。