【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「このパーカー...由樹の?」
「うん。 あ、ごめんね僕ので......」
気まずそうに笑う由樹に、慌てて「そんなことないよっ」と言った。
やけに周りが静かだと感じた私は、辺りを見渡す。
椅子には......誰も座っていない。
まさか...、逃げた?!
あいつ等め...と殺気だたせた私に由樹が。
「玲王たちには、楓ちゃんが眠っている間も僕が現国や古典を教えたよ」
玲王たちはサボってなんか無いと言うように、由樹が私に言い聞かせた。
現国...私も教えて欲しかったな。
じゃぁ、みんなは――...
「休憩場じゃないかな? 喉渇いたって言ってたから」
由樹が教えてくれたから、私は休憩場に向かうことにした。