【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
休憩場に近づくにつれ、大きくなる声。
結構、騒いでるね......。
でも、午後1時から始めた勉強会。
6時間は経ってるはず...。
窓の外を見れば、空が街の明かりで紫色になっている。
事務所の中だからって、騒ぎすぎは近所迷惑になっちゃうよ。
「静かに――」
角を曲がり、注意しようと口を開く。
そこには...、赤ら顔の陽斗が居て......?
「あーっ、かえでだぁ♪」
そう言って、抱きつく陽斗。
スリスリしてくるんだけど?
陽斗の行動に、目が点になる。
すると、陽斗が引きはがされ誰かが抱きしめてきた。
「だめだって...、かえでは俺のなんだから.......」
凌がギューッと抱きしめた。
私は誰の物でも無いんですけど......。