【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
俺が悩んでいる横で、楓はニコニコと♪マークを出しながら、その小説を読んでいる。
新品そうだから、買ったんだ?
そんな楓を見ていると、ふと思った。
楓が芸能人、女優だったら良かったのに、って。
そしたら、このドラマの相手役も楓...、だったかもしれない。
ムリな願いだけどな。
ま、もし芸能人だったら普段滅多に会えないだろうし、マネージャーで良かったのかも。
それにしても、まじで撮影行きたくねぇし......。
「はぁああーーー」
重い溜息をつく。
ウジウジしてる自分がイヤだから、部屋へと戻る。
「なんか暗くね?」
ミネラルウォーターを飲んでいた凌に声を掛けられる。
「そう...か?」
凌が怪しそうに見つめてくるから、仕方無く話した。