【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「くっそーーッ!! あと少しだったのに~」
海の家で買った焼きそばを食べる。
あと少しどころか、余裕で俺の勝ちだったし♪
凌は折り返すときにへばってた。
それなのにブツブツと...負け犬の遠吠えかよ。
「う~ん...」
楓が店の前で腕を組んで唸ってた。
声を掛けようとするが。
「どうかしたのか?」
俺が言う前に葵が楓に駆け寄った。
「あ、葵♪」
楓が言った一言に、思わず眉を寄せた。
葵って呼び捨て?
この間まで"くん"付けだったよな?
しかも、結構二人の距離近いし?
いつの間に仲良くなったんだよ......。
心の中で、暗く重い気持ちが渦巻いた。