【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
砂にかかる重い力。
そこには.........。
「由樹ッ!!」
由樹が膝をついてしゃがみ込んでいた。
急いで、駆け寄る。
「大丈夫か??」
「......ごめんね、僕運動とかダメで......」
そんな由樹の言葉で脳裏に浮かぶ。
そうだ......由樹は体が弱いんだ......。
子供のとき言ってたっけ、激しい運動はダメだって。
ダンスだって休み休みやってんのに。
何で、そんな大事なこと忘れてたんだよ...。
歯痒くて、砂を握りしめる。
そんな俺に、優しい声が降りかかる。
「とりあえず、日陰に行こう?」
落ち着いてと言うように、肩に触れた手。
それで、引き戻された心。
ここで由樹を置いたままにしても、悪化するかもしれない。
由樹を日陰に連れて行くときに後ろを振り向くと、
包み込むように微笑む楓が居た。