【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「...ありがと」
日陰にあるベンチに腰掛ける由樹。
「お礼はいいから、もう大丈夫か?」
少し顔色が悪いが、笑って微笑む。
ここまで、具合が悪くなるなら早く言えよな......。
由樹の性格を知っているから、何も言えないんだけどな。
「はい、由樹。もう平気?」
俺と同じことを聞く楓。
急いで来たのか、額に汗が滲んでいた。
ミネラルウォーターを差し出している。
「随分、楽になったよ」
いつもよりは、少し疲れが見える由樹の笑顔。
「今日は、もうここから出ちゃダメだからね!」
由樹のことを思って言う楓。
次倒れたら、ホントに危ないからな(汗)。
由樹も深く頷いて、俺がずっと側に居ることにした。
楓は、自分が付くって譲らなかったけど、陽斗が大声でビーチバレーの続きしようって言ったから、俺に。
「絶対に、由樹をここから出しちゃダメだからねッ!!」
と念を押して、ここから離れた。
ちゃんと見とくっつーの。