【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「やけに静かになったかと思えば、居ないし。いなくなるのはこれで二度目だからな」
眉を寄せる。
「だって、玲王が先行くから......」
「あれは、怯えてた楓を早く出口に連れて行きたかったから」
怯えてたの知ってたんだ......。
てっきり、ウザいって思われたのかと思ってた。
「とにかく、もう心配させんな」
強く言った玲王。
何で......
「何で、玲王に言われなきゃなんないの...?」
好きじゃないくせに、そんな思わせぶるようなこと言わないでよ......。
すると、間が空いた。
ほら、何も言わないじゃん。
「......一回しか言わないからな」
「へ?」
小さな声で言うから、よく聞こえなかった。
ジッと見る玲王。
早くなる鼓動。
「......好きだ」