【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「......今日は、みんな雑誌の撮影だから......」
「楓さぁ、社長の話聞いてからテンション低くね?」
あまりにもテンションが低いから、凌が恐る恐る聞いてきた。
「別に、楓ちゃんは誰かと付き合っても良いと思うよ?」
そう答える由樹。
確かにそうだけど.........。
私が付き合ってるのは、そこに居る玲王なんだよ!
玲王は恋愛禁止なんだよね......。
ということは、別れなきゃいけないのかな......。
やっと伝えたのに、そんなのイヤだよ......。
移動するために、車に乗る。
私は助手席に座る。
後ろはガヤガヤとうるさいけど、私は溜息が止まらない。
そんなときに、携帯が震えてメールを見る。
〔俺は楓と別れる気ないし、そんなこと考えなくて良いから〕
玲王...。
後ろを見ると、みんなに不思議がられるから見ないけど...。
すごく嬉しい。
口元が緩んでいくのが分かった。
いろんなことがあったけど、何とか乗り越えられそうだと感じた夏。