【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
頭の中で勝手に追い込んでいく。
責めて、責めまくった。
「落ち着け。楓」
軽く叩くように頬に置かれた手。
その軽い痛みが私の思考をストップさせた。
「もうすぐ、救急車が来る。
マネージャーのお前がそんなんじゃ、玲王が呆れるぞ?」
いつも通りの、凌の口調。
しっかりしなきゃと思う自分が目を覚ます。
「そうだね......ありがとッ! 凌!」
気づけば、玲王の元へ走ってた。
「ハァ......やっぱ俺には、楓を振り向かせることは出来ないんだな」
凌がやれやれとした表情で、私を送った。