【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
救急車で搬送された玲王は、病院へ着きすぐに手当を受けた。
玲王がいる部屋の前の長椅子に座っていたときも、膝が震えてた。
スタジオにいるときは、意識が無かった。
私を庇ったせいで、何か大変なことになったらどうしよう......。
祈るように手を合わせる。
すると開いた扉。
そこから、看護師さんが出てきた。
立ち上がって聞く。
「あの......玲王は......?」
怖くて怖くてたまらなかった。
十分な間が空いた。
「椎名さんなら、軽い出血なので大丈夫ですよ」
『大丈夫』。
その言葉を聞いただけで、安堵の溜息が漏れる。
「でも、絶対安静ですからね」
と釘を刺し、部屋へ入ることを許してくれた。
部屋へ入ると、頭に包帯を巻いて眠っている玲王が居た。