【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「折角助けたのに、お礼は何一つ言わずに、言いたい放題言いやがって...」
この様子じゃ、初めから全部聞いてたみたいですね。
かなり、睨まれてるし。
目で"お礼は?"って聞いてる感じがする...。
「...あり......とう...」
「は? 聞こえねーよ」
「......がとう...」
「だから、聞こえねーって」
何度も言わせないでよ!!
絶対意地悪じゃん。
......けど、助けてくれたのには変わりないんだよね......。
「ありがとう......」
はっきり言うと、なんだか恥ずかしくなって目線を落とした。
すると、頭に優しくて大きな手が乗った。
玲王の手......。
大きくて、暖かくて落ち着く手。