【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
多分真っ赤であろう顔で、『惚れてる』と言おうとしたら玲王に口を塞がれた。
触れるだけの優しくて、凄く甘いキス......。
キスをし終えると、玲王がポケットから何かを出した。
「それって......」
シルバーで翼の形をしていて、水色の石が埋め込んであるペンダント。
そして、私もペンダントを取り出す。
似ている二つのペンダント。
「楓が持ってるペンダント、俺のなんだ」
玲王が言った言葉に、凄く驚いた。
「これ、母さんに貰ったものなんだけど、小さい頃凌と遊んでて無くしたんだよな」
そう言われて蘇るあの日の記憶。
あの男の子は、凌だ。
おそらく、凌は玲王がなくしたペンダントを拾い、泣いていたあたしに渡したんだ。
何て、可笑しな話なんだろう......。
「このペンダントは対になってるんだ。楓のが右翼で、俺のが左翼。
鳥が片翼じゃ飛べないように、どちらかが欠けちゃダメなんだ」
「これ......持ってて良いの?」
「あぁ。好きになった女に渡すつもりだったし」
その玲王の言葉を聞いて、強く握りしめた。
「なんて、クサすぎ?」
照れたのかそっぽ向く玲王。
ううん、全然。
もう大好きだよ。