【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
ベルが鳴り、彼女たちは教室へと入っていく。
私も、早く行かないと遅刻扱いされるよね?
でも、どこに向かえば良いのか分からず、ウロウロしていると、後ろから肩を掴まれた。
「ぬわっ?!」
思わず声を出してふりほどき、
後ろを振り向く。
そこには、メガネを掛け痩せ細った黒髪の男性がいた。
誰...?
相手の顔を凝視していると、それに気づいたのか慌てて話し出した。
「僕は、教師の佐々木ですっ! 君は、佐山さんだよね?」
決して怪しい者では無いと言うかのように両手を左右に振る。
細い腕じゃ、攫うことは出来ないだろうと判断し、「僕のクラスの生徒だよ」と言う彼を信用した。