【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「いやー、玲王がのんちゃんが歩き出したから見に来いってうるさくてさー」
「はいこれお土産」と有名菓子店のロールケーキを差し出す由樹。
「な、肉食わねぇ、肉?!」
「陽斗が急にすき焼き食べたいって言い出してさあ」
「はぁ? お前がロケで食べ損ねたから、って言い出したんだろっ」
相変わらず口喧嘩の多いツインズ。
陽斗の手にはしっかりと、高級肉屋の文字入りの袋が握られている。
材料あったかなあ...。
頭の中で冷蔵庫の中身を思い出す。
「野菜とか、いるものは買ってきたから」
あたしが何を考えているのかわかったのか、玲王がスーパーの袋を掲げた。
何も言わずにわかってくれるとこが、
好きなんだよね。
「ありがと」
それを受け取り、笑顔で答えた。