【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「うああ゛あああ」
突然、泣き声があがった。
「ばかっ、凌なに泣かせてんだよ!」
「は、ちげーよっ。郁斗が無表情で近づくからだろ?!」
「え...」
陽斗、凌、郁斗の三人が何やらごちゃごちゃと話し合っている。
その中に割って入り、奏音を抱き上げる。
「ほらほら、大丈夫大丈夫、ちょっとびっくりしたんだよねー」
ぽんぽんと背中を軽く手で触れる。
少しすると、落ち着いたのか泣き止んだ。
「さすが母親...」と由樹は目を細めて眺める。
「さすが俺が惚れた女と、その娘だな」
凌は嬉しそうに私の頭を撫でようと、手を伸ばし――
「あほ、俺の嫁に触れんな」
むず、と凌の手首を玲王が掴む。
「あ゛? 撫でるくらい減るもんじゃねーだろ」
ばちばち、と火花が飛び交う。