【完】SHOOT~あなただけのマネージャー~
「あれ、凌、性格変わった?」
奏音をあやしながら、ふと口にする。
「凌は過去は過去って割り切ってるけど、ちょっとだけ嫉妬してるんだよ」
クスクスと由樹はおかしそうに笑う。
「男の嫉妬は惨めじゃの~」
「呆れた」
ツインズはその光景を面白がっている。
「俺のほうが先に楓のこと好きだったんだからなーっ」
「人妻にまだ未練たらたらとかだせえ。
だから主演になれねぇんだよ」
「んなの関係ねーだろ!!」
凌があたしのことを好きなのはもうあり得ないし、
何よりも玲王があんなに楽しそうに笑うのを見るのは
「...ほんと久しぶり...」
バカな光景。
でも懐かしくて、大好きな光景。
元には戻れないけれど、壊したくはない〝今”が
崩 れ て し ま う とは思ってもいなかった。