嫌いなあいつは婚約者



「ちょっ、水菜っ!!」





さっと紙を隠す。


たぶん…見られてない、よね?





恐る恐る水菜を見ると、不審そうな目で私を見たあと、にかっと笑って言った。





「席座らないのー??もうすぐチャイム鳴っちゃうよー…。」


「あ、うん。座る!」





何事もなかったかのように振る舞う水菜に私も返した。





……見られてない!!!?




チャイムが鳴って自分の席に帰っていった水菜を確認してホッと胸を撫で下ろすと、椅子に腰をおろした。











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