嫌いなあいつは婚約者
着いたのは、最近できたスイーツショップの通り。
この通りには、各地のスイーツがたくさん集まっていて、いろんな所のスイーツが食べれるっていう所だ。
あたしも水菜と来ようって約束してたけど…
まさか先に松田と一緒に来ることになるとは……
物思いに耽っていると「おいっ」と声をかけられた。
「……何?」
「この辺の店、全部うめーから、制覇してくぞ!」
は!?と言うまでもなく、次々と並んでは買う松田。
もちろんあたしのお金で。
このやろう!と松田を睨んでいると、ふと、松田と目が合った。
「何見てんだ?」
「別に」
「あ、分かった!おまえも欲しいんだろ?食うか?」
「いらなっ………!!」
言葉の途中で口に詰め込まれたお菓子。
「…おいひい」
「だろ?」
得意げな顔でニッと笑われて、今までのイライラがなくなったと同時に、胸のあたりがズキッと疼いた。
…これだからイケメンの笑顔は反則なんだ!!
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