嫌いなあいつは婚約者
スーパーについた私たち。
「何が必要なのー?」
張り切ってかごとカートを持ってくるユウくんとウミちゃん。
私が野菜を順番に言っていくと、それをかごに入れていってくれる。
2人のおかげで思っていた以上に早く材料が集まり、2人を褒めるとレジに向かった。
その間もずっと私の斜め後ろをキープしてる松田。
なんでずっとその場所にいるの…
会計中、財布を開くと、私の下にあったかごが横からすっと取られた。
あっ!と思ったのも束の間、そのかごは松田によって運ばれ、中身を袋につめられていた。
「あらあらあらあら!かっこいい彼氏さんねぇ」
「いえ!彼氏とかそんな…」
「照れない照れない!!」
「だから照れてないですって!!」
ニヤニヤするパートのおばさん。
「あの子たちは、どちらかの兄弟かしら?
なんだかあなたたちの雰囲気、家族みたいね!穏やかで初々しいわぁ…」
頬を染めるパートのおばさん。
え、おばさん…?
「いい夫婦になるわよ!!」
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