嫌いなあいつは婚約者
火照る顔を冷まそうと、松田たちに声をかけるとかき氷を買いに行く。
ユウくんたちに頼まれたかき氷と、松田に言われた焼きそば。
「やばっ、重い……」
重いわ持つのが大変だわでフラフラと歩いていた。
「大丈夫ー?」
「え?」
声をかけてきたのは、男の人2人組。
そのうちの金髪の人が、私の持っているかき氷をスッと取った。
「あの……」
「手伝うよ。どこまで持ってけばいい?」
で、でも悪いし…
「人の好意は受け取っとくもんじゃない?」
「え、じゃあお願いします…」
「任された!」
「ほら、おまえも持てよ!」と、金髪の人が私の持っていた焼きそばを黒髪の人に半無理矢理渡すと、私たちは歩き始めた。
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