嫌いなあいつは婚約者
カチャ…と鳴った音に目を覚ます。
あ、寝てたのか…と体を起こそうとすると、声が降り懸かった。
「起きたか?」
松田っ!?
まだいたの!?という言葉を発する前に「食べれるか?」と聞いてくる。
机に目をやると、そこには美味しそうなおかゆが湯気をたてていた。
こくん、と頷いた私に、食べやすいようにセッティングして机を寄せてくれる松田。
激しく自己主張している心臓を無視して、私はお粥を口に入れた。
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