嫌いなあいつは婚約者
「……水野蒼です。」
「よろしく」という水野さんに、クラスの女子から黄色い声があがる。
そんな声を聞き流しながらこれからのことを考えていると、自然に溜息が出た。
「水野さん、松田くんと知り合いなんですかぁー??」
HRが終わり、クラスの女子たちが、全員と言っていいほどの人数で水野さんの元へかけて言った。
みんなそれぞれいろんな話を話していたけれど、ある子がそれを聞いたとき「私もそれ聞きたい!」と言う子が続出した。
「……顔見知り程度には。」
「えーっ、どこで知り合ったんですかぁ?」
「パーティー会場で。」
「パーティー?」
「何のパーティーだったんですかぁっ!?」
みんな興味津々のようで、水野さんにキラキラした目で聞く。
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