嫌いなあいつは婚約者
そんなこんなで謝るタイミングが掴めないまま、文化祭が間近にまで迫って来ていた。
私は松田のモテ度を侮っていたみたいで、
松田に婚約者がいる、という噂は最早知らない人はいないだろうっていうぐらいにまで学校全体に浸透していた。
「でも、まだ瑠璃がその婚約者だってばれてないだなんて、不思議だよねー」
「うん……。」
なのに、私が婚約者だと言うことは、水菜しか知らない。
このままだったらばれる心配がないかも、と思っていたとき、私の耳にとんでもない噂が入ってきた。
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