嫌いなあいつは婚約者
文化祭
朝。
今、私は松田の家の前にいる。
インターフォンを鳴らして松田を待っていると、寝起きなのか、まだ制服に着替えてない松田が出てきた。
「……んだよ。」
「この前のパーティーのときはごめんね?」
「いや、別に…。俺も悪かった。」
「じゃあ、それだけだから。文化祭頑張ろうね!」
そう言って、松田の家を後にする。
父さんには、メールで婚約解消の旨を伝えてある。
喧嘩も仲直りした。
これからは、ただのクラスメートでしかないんだ。
私は顔を上げて、学校へと歩いて行った。
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