嫌いなあいつは婚約者
言葉にしてみて、ようやく溢れんばかりの松田への思いを自覚した。
私は、こんなにも松田のことが好きだったんだ。
「なっ何よ!
所詮それはあなた一人の片思いじゃない!!
あたしは認めないわよ!由紀くんはあたしと付き合ってて、あたしを愛しているんだもの!!」
「違うっ!!」
否定しようとした私よりも早く、後ろから否定の声がかかる。
振り向くと、そこには軽く息を切らした松田が立っていた。
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