嫌いなあいつは婚約者
「というわけで、良いわよ、結婚。」
「ほんとっ!?お母さん!」
「えぇ。…でも、結婚は高校卒業してからね?」
「そのことなんですが…」
松田は私の方を向く。
「婚約とは別に言っとく。
大学入って、俺がちゃんと職に着いたら…結婚しよう。」
「……松田っ!」
ぎゅっと抱き着く。
「あらあら」とにやにやするお母さんと、何とも言えない顔をする父さん。
そんな2人も気にせず、私は言った。
「っはい!」
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